●学校や職場でできる、ちょっとした援助のコツ●
パソコン等による環境調整や
情報提供の工夫が大きな支援になる
ディスレクシアの人は自分にあった記憶方法、弱点の補い方、学習スタイル、確認のやり方を学ばなければなりません。
そのためにはつまづきの原因が聴覚や視覚の情報処理にあるのか、注意・記憶にあるのか、認知にあるのかなどを専門的に知る必要があります。
ですが、それらを行わなくても、いますぐにできる支援方法もあります。
ここでは、そういった方法の一部を紹介しましょう。
1.環境の調整
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教師の話に集中できるように座席は窓際でもなく、廊下側でもなく、できるだけ前のほうにする
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何か指示を出すときは、全体に出した後、やんわりとその子どもの名前を呼ぶとか肩に手を置くなど注意を促す
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指示は一度にたくさん出さず、一つずつ出す
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展示物はできるだけ教室のうしろの掲示板に貼る
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授業中にその子の弱い部分があまり目立つことのないように授業を工夫する
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テストなどの時間を延長する
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ほかの子どもよりも課題(漢字を書くなどの宿題等)を減らす
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パソコンや電卓の使用を認める
2.情報の渡し方・受け取り方の調整
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黒板の文字を写さなくてもいいように事前に内容をプリントにして渡す
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プリントなどは行間をあける、文字を大きくする、ルビをふる
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必要な情報は耳から伝えるだけでなく、メモにしたり絵にするなど視覚的にも伝えていく
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ノートやメモを取らなくてもいいように
テープレコ一ダーやICレコーダーなどで録音させる
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マルチセンサリー(視覚・聴覚・触覚・嗅覚など)を多用して指導する
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体得させる…口頭での説明だけではなく、実際に体験させて学ばせる
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